海ほど広くはないけれど、池ほど狭いわけではない。
川のように絶えず一方向に流れることもない。

湖は、穏やかで雄大だ。

しかし、その深さは計り知れない。
陸から眺めて目に映るのは、
空の色に合わせて鏡のように反射する水面だけ。

深く、深く、潜る。
途中に漂うもの、底に沈んでいるものに目を向ける。

緩やかにさざ波を立てる湖の中では
激流が巻き起こっているかもしれない。
潜ってみなければ知り得ることのない、未知の世界だ。